エアコンクリーニングの新常識

エアコンの冷媒ガスの種類と特徴

エアコンに使用される冷媒ガスといえば、安全性があり環境に優しくコストパフォーマンスに優れているものが求められています。初期に使用されていたクロロフルオロカーボンは、不燃性で無毒でもある優等生な冷媒ガスでした。しかし、オゾン層に影響のある物質であることがわかり生産中止となりました。別名フロンガスの名前で知られています。代わりの冷媒ガスとして使用されるようになったのが、ハイドロクロロフルオロカーボンです。こちらもフロンガス程ではありませんがオゾン層に多少の影響はある為、あくまでも暫定的な措置として使用されてきました。 その後登場したのが、ハイドロフルオロカーボンです。オゾン層破壊の影響が出ない新しいガスとして利用されていますが、二酸化炭素よりも温室効果が高いことがわかりました。この問題を解決するために誕生したのがハイドロフルオロオレフィンなのですが、逆に燃焼性と毒性の特徴があるので代用には不向きな面があります。なかなか全ての条件をクリアした冷媒ガスを開発するのは難しく、課題が残っている状態です。

エアコンの冷媒ガスの歴史

冷媒はエアコンの冷房などに使われる、熱を移動するための装置です。低温を得るための冷凍サイクルという仕組みの中で、温度差による圧縮や膨張に伴って液化と気化を繰り返します。そのための冷媒として使われているのが、一定の温度域を持つ冷媒ガスです。人類は進化の過程の比較的早い段階で、火を使って温度を上げる方法を発見しました。しかし温度を下げる方法の発見は難しく、冷房装置が完成するのは1900年代に入ってからです。冷媒となるフロンガスの開発は1920年代になります。 初期のカーエアコンに使われていたのは、クロロフルオロカーボンという冷媒ガスです。しかし1970年代に入りフロンがオゾン層を破壊することがわかり、1996年のモントリオール議定書によって全面的な生産中止と廃止が決まりました。その後パッケージエアコン、家庭用エアコンに使われたのがハイドロクロロフルオロカーボンです。このガスもオゾン層を破壊するため2020年で廃止されています。現在の主流は、オゾンを破壊しないハイドロフルオロカーボンです。エアコンクリーニングの際は、冷媒ガスの補充も検討しましょう。